センスのABC

岡尾美代子

チャイナジャケット

  私はいつも同じ格好をしている。トップスは丸首のセーター、もしくはスウェット。ボトムはデニムかチノパンツ。そして足元はサイドゴアブーツ。多分、1年365日のほとんどがこの組み合わせなので、自分でも飽きてしまって違うタイプの服を買ったりしてみるのだが、結局この組み合わせに戻ってしまう。きっと私を知っている人は「この人、毎日同じ服を着てる」と思っているに違いない。それは正しい。でも言い訳をさせてもらうなら、同じ服を2枚持っていたりするからなのだけれど(自分の服はほとんどユニフォーム感覚なのだな、きっと)。
 さて、こんな"保守的スタイル"の私が久々に冒険アイテムを買った。それはチャイナジャケット。注連野昌代さんが手がける「トゥジュー」のものだ。チャイナボタンとスタンドカラーの幅が少し太めで、ボックス形のシルエット。素材は上品な光沢のシルクだ。一見スタンダードなチャイナジャケットの顔をしつつ、こだわりポイントがたくさん隠れているから、羽織った時の形がとてもきれいで、思わず衝撃買いをしてしまった。で、ここからが本題、いや問題なのだが、このチャイナジャケットをどう着こなせばいいのかな、自分?
 チャイナジャケットですぐに思い出すのは去年亡くなったデザイナーのアズディン・アライア。黒いチャイナジャケットは彼のトレードマークだった。確かボトムにも黒を合わせてスーツのように着ていたはずだ。私もコスプレみたいに服を着るのが好きだから、思いっきり「ザ・太極拳」といった風に着てみようかな。インナーは白かネイビーのTシャツにして(ここで丸首を死守)。
 ちなみにトゥジューの注連野さんはこのジャケットの中に、白いフリルがついたアンティークブラウスを合わせていた。なんてお洒落な! そんな高度な着こなしは私にはできないけれど、新しいアイテムを手にすることは楽しい、そんな気持ちを思い出した春です。

これがチャイナジャケット。黒みが強い、夜のようなネイビー。これを着て中華料理を食べに行きたいなあ。まさにコスプレだけど(笑)。

こちらも衝動買いしたチャイナシューズ。派手だけれど、厚手の白いソックスと合わせるとなんだかかわいい雰囲気に。

チャイニーズテイストのビーズ刺しゅうのカーディガン。これもトゥジューのもので、私の大切な服のひとつ。内側にはガーゼみたいに薄いシルクが張られているという"贅沢"カーディガン。

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2018.04.10
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2018.03.27
チャイナジャケット
2018.03.14
小さな家

PROFILE

岡尾美代子
(おかお・みよこ)

高知県生まれ。スタイリスト。
雑誌・書籍などさまざまな媒体のスタイリングを手がけるほか、
鎌倉で友人とともにデリカテッセン「DAILY by LONG TRACK FOODS」を営む。
『Land Land Land』『Room talk』『肌ざわりの良いもの』『雑貨の友』などの著書がある。

Instagram:@miyokookao  LONG TRACK FOODS